昨日言ってたように、借りていた分を読み終えた『文学少女』シリーズの感想と参りますー。
予想通りに感想だけで文字限界目安超えました。

割とでかいネタバレも含んでるので、これから読む予定の方はご注意下さい。
今コミカライズが連載中ですし、漫画で追っているって方も多そうだー。


 んで、私も最初はコミックも一緒にお借りしまして。小説より断然早く読めるから、先に漫画を読んだんですよね。『死にたがりの道化1〜2巻』と『美味しい噺』。
確かレシピの方から読んじゃったんだよなぁ。内容的には外伝だし、遠子先輩との出会いが描かれてるから時間経過的に問題がないっちゃないけど、最終巻のネタバレが含まれてもいた訳だから、読む順番間違えてると言えなくはないかも。

それでもレシピのお陰でかなり世界に引き込まれたから、結果的によかったかなー。
レシピの絵柄に慣れちゃってて本編の絵柄にしばし慣れなかったのと、文学少女がコメディだと錯覚してしまったけども。前者はすぐに慣れて、後者は後に少々頭を抱えることになりましたとさ…。いやー、感情に影響されやすいもんだからさー(涙)



■死にたがりの道化■

 コミック1、2巻と同時に借りてたから、まずそっちを読んで続きを小説で……といった感じに読んだからすぐ読み終えて返却済ですが、借りてた6冊全部読み終えた今思えば、これも先にちゃんと小説を読み切ってから漫画を読めばよかったなぁと思います。
ちゃんと最初から、あの独特な文の魔法にかかっとけばよかったなーと。

 現にさらっと読んでしまったために、他の巻より事件の印象が弱くなっちゃったから。
この巻の主役である千愛自身のインパクトは強烈でしたけどね…!



■飢え渇く幽霊■

 ここにきてようやく、文学少女はコメディでないうえに、かなりえぐいミステリーサスペンスであることを認識しました。
Wikiによると文学少女はラブコメでもあるみたいで。確かにコメディシーンもあるし、恋愛は絶対絡んでくるけど、えぐい部分が強すぎてラブコメ部分が覆われてるよー!
これまた原作の作画がほんわか癒し系だから、余計えぐさが際立つ……。


 話を2巻の内容に移して。
この巻の主役である蛍は、本の貸し主さんである河野さんや、同じく文学少女好きの唯沢さんからしょっちゅう話題に上がってて大好きと聞いていただけに、かなり気になってました。

で、話的にも展開的にもキャラ的にもかなりのドインパクトでした。ぬぁー、もう切ないという言葉じゃ表現が満たされませぬー!
いろいろ凄かった……。

 2巻で初登場した流人はレシピにも出てたけど、まさかあんなキャラだとは夢にも思わなかったです。そもそも心葉より年下だったとは…。
女ったらしな雰囲気は最初からあったけど、なんかもう次元が違う。

ただ、こうなると流人と千愛はかなりお似合いのカップルになるんじゃ……出会ったりしないのかな。



■繋がれた愚者■

 こないだ日記でちょっとだけ話題に上げた本がこちら。
レシピにて芥川君と美羽が一緒にいると思われるシーンがあってひたすら不思議だったから、そんな繋がりがあったとはびっくりでした。

で、その時に日記で「まだ解けてない謎があるから、残りページで解けるはず!」と言いましたが、結果解けなかった…芥川君の狂気の部分が。
モノローグはこの巻の主役である芥川君で、語ってる相手は美羽さんだけど、何故彼が美羽を切り裂くという狂気を孕んでるのかが不思議です。美羽の危うさに惚れてるのと、死んでしまいたいくらいに追い詰めてたのはわかるけど、それと美羽への狂気が繋がらなくて。

今まで読んでる限り、伏線はきっかりばっちりがっつり回収されてるから謎のままなはずがない……から、私が解読しきれてないのかな。
返却する前に読み返してみなきゃ。



■穢名の天使■

 おお…最初の印象とまったく違い、規制がもっと厳しくなったら暴力的描写で年齢指定受けそうだなぁ文学少女って…とか思ってたけど、性的な面でも指定受けるのもあるかもしれない。
ななせ準メイン巻がこんなえぐい話になってるとは思っていなかったぜ…。

で、この巻の主役である夕歌の絵が載ってないとはどういうこっちゃと思ったら、そういうこっちゃですか。そうですか。



■慟哭の巡礼者■

 レシピを読んだ時、美羽は不思議ちゃんなのかなと思ってましたが、まぁ3、4巻読んで思い知ってたけどみんなお馴染みの思春期病でした。今で言う中二病…?めっちゃ言葉は聞くものの、中二病ってのがつまり何なのかよくわかってないけど、まぁこういうことかなと。

あ、でもめっちゃ病んでるように見えて実は1番病んでないのかもしれない。行動理念ははっきりしてるし。
む、それを言い出したら誰も病んでないと言えるか。なんか収拾つかないから、ヤンデレってことにしときます。
病んでないと、それまでやってしまっていた犯罪が咎められてない理由にならないから。病んでたらいいんかってことは、正直私はそうは思わないけれど。
悲惨な境遇であれば何をしてもいい理由にはならない。
同じ境遇で誠実である人間は必ずいるから、美羽を責めるべきではないのかもしれないけど、許すべきでもない気がする。



■月花を孕だく水妖■

 最終巻を借りそびれた訳ですが、謎だった心葉と美羽のあれこれは5巻で解決したし、この6巻は外伝。
最終巻気になるよーうずうずーってまではならないからよかったよかったー♪

……と思ったら、6巻は外伝と言う名の立派な本編でした。これを読んだばかりに最終巻への欲求が出てしまって困っています。


 1巻からいた麻貴の主役はとても嬉しい。そして面白かったー!
はっきり書いてあった訳じゃないから万が一に間違ってるかもですが、ラストで流人と麻貴がくっついたように見せ掛けて…ですよね。
心葉の「意外な人物と結婚した」というモノローグで、自信がちょっとなくなってましたが、主従カプ好きな私の中では意外じゃないだけで、心葉的には意外だよねってことで納得です。
そこがくっついたらこの巻の話の辻褄が合うし、そもそもこの巻では出会う前とはいえ流人は千愛がいるから。
もー、やっぱりお似合いだったー♪

 もう1つの想像が、ゆりの子があの爺ちゃんって点。
そうなれば麻貴の台詞、麻貴の笑い、麻貴の未来への辻褄が合う。爺ちゃんの弱味を握った訳だから。

ただこれが真実だと、チロが大好きなゆりのために、大好きなゆりの子を傷つけたことになるんだから、とんでもない皮肉な話だよなぁ。
それを知ってても知らなくてもえぐい……。





 借りてた本はここまで。
余裕で耐えられると思ってたのに、結果的には続きが大いに気になってたまらんですー!








 本日の添付は『かわいいジェイド』
今回はお題そのまんま〜。