それはまるで、クロスワードのようなもので。
何時まで経っても解けない。
解けたところで、僕に何か得が在る訳では無い。
それでも、歩き続ける。
独りで限界が在るのは分かってた。
だから、吐音を使ってる。
彼女は便利。
本人が望んで口に出さない事を、覗き視て。
僕に話す。
その、繰り返し。
片っ端から潰してる。
それはまるで、塗りつぶされるクロスワードのようなもので。
塗りつぶされたらどうするか?
知らないよ、そんなの。
消しゴムでも持ってくれば、真っ白に成るんじゃ無い?
まっさらにね。
吐音は悪気があってしてる訳じゃ無い。
だから、誰も吐音を責めない。
…馬鹿じゃないの。
だから、馬鹿ばっかなんだ。
そんななら、最初から要らない。
君達、最初から要らないんだ。
僕らは欠陥品。
それは、この人も同じ。
抜け落ちて、何かを探してる“ふり”をしてる。
否、したがっている。
それで、酔って何でもして良いのだとか。
答えは何時だって“其処”に在る。
視たくないんでしょ?
だったらそれ、要らないよね?
僕に全部頂戴さ。
きっと君達も、其れを望んでる。