流樹は、この人の精神的負担をほぼすべて補う。
最近出てくるようになったのは、危機感を身体自体が感じたからではないかなと思う。
これからに備えて、というか。
この人のこれからはきっと色々大変だろうから。
ただ、流樹の傷には触れてはならない。
彼女の傷に触れ、もしも箱が開くようなことがあれば。
きっとこの人は、ただ死に向かうだけだから。
最近切る回数が減るだけ、流樹の傷は増える。
そういうシステムだから、というと機械的になってしまうけれども、実際問題そう出来てる。
いつからそんな互換性が出たのかは今となってはわからないけれども。
そんな流樹をバックアップするのが琉架。
流樹が守るがノエル。
そこらへんは団子状態だね。
最近の朱里は僕と一緒で外部のメンテナンス。
夢衣が出ないのは、現在必要とされずそれなりに器が回ってる証拠だと思ってる。
破玲は朽菜のおもり(笑)
蓮は現在ブラックボックス。
空朱はちまちまちょっかいかけてくる位。
緋里は、自分で解決できる力を持ってる筈だからきっと大丈夫。
この人が、今すべての事柄を背負えきれるとは思えない。
それでも、一歩前進は出来た筈だ。
彼女と溶けても、この人は全てを焦って紐解かなくなった。
それは冷静に現在を分析できてるからじゃないかな。
今紐解いたところで出てくるのは良いものばかりじゃない。
ゆっくり紐解けばいい。
それに今は、一人ではないのだから。
完全な統合が全てだと、僕は思わない。
けれど、きちんとした手順を踏めば。
きっとそれも夢ではない。
けれど、共存も出来ると、思ってはいるんだよ。
君が、受け止められるようになれば。
僕らは箱を紐解こうではないか。
その箱の底に何が在るか。
それはその時に。
自らの目で確かめればいい。
僕は。
少なくとも僕は。
君が必要になれば、この箱は返すつもりだよ。
忘れ去る訳ない。
消え去る訳も、風化するわけでもない。
だけど幸か不幸かアタシの時間は再び動き始めた。
アタシは何かを繋ぐ道具だと認識したところで、大した動揺も何もない。
この子の味方が誰も居ないのなら。
アタシが成れば云い。
アタシにとってこの子の総てが善しで在れば云い。
甘やかしたって良いじゃない。
誰もこの子を甘やかさないのなら。
アタシが居る間は、味方で在る。
明夜や湊がご意見番で在るわけだし(苦笑)
これがアタシの生き方。
これがアタシの在り方。
誰もアタシをブレさせる事は出来ない、させない。
そう。
もう“誰も”。