突発文。
ジェイガイ現代パロ、2人は付き合ってます。ジェイド視点。
ガタンゴトンと音を立てて揺れ続ける電車に合わせて体も揺られる。
車窓から見える景色は夕焼けに染まり、もうすぐ夜が訪れる時刻だ。
今日は不思議な縁で親しくなった、年齢も立場もバラバラな友人達で遊園地に行っていた。大半が未成年者という事もあり、皆わいわいと騒ぎ、あれに乗りたいこれが買いたいと限られた時間の中でめいいっぱい楽しもうとずっと園内を走り回っていた。
そのせいかみんな疲れているのだろう、空いた座席に数人ずつ、同じ車両に座っている友人達を見れば皆背もたれやお互いの肩に身を預けてすっかり寝入っている。
まだ到着まで時間はあるから今は寝かせておこうと手元の本に視線を移した所で、隣で寝ていた青年の背がずるずると見知らぬ隣の男性の方に傾いていった。
読んでいた本に指を挟み、肩を掴んで自分の方に抱き寄せた。普段の彼であったらこれで起きている所だが、人一倍はしゃいで1人でどこかに走っていきそうな彼の親友を静止、あるいは連れ戻すためにずいぶんと走り回っていたため疲れているのだろう。
再度反対側に倒れていかないよう、頭を傾けさせるために頬に手を当てると「うぅん」と甘えた声で唸って、頬を擦り寄せてきた。
思わずドキリとし、その愛おしさのまま頬を撫で指で輪郭をなぞりたい衝動に駆られるが、ここは他人の目のある電車内。優しく2度頭を撫でるに留まって、彼に触れていた手を引き、再度本に視線を落とした。