どんな治療法にもリスクや問題はありますが、インプラント治療の最大のリスクは失敗してもやり直しできないことが多い点です。
自分の歯にかぶせるクラウンやブリッジと異なり人工歯根は完全にあごの骨と結合しなければならないので時間をかけてもインプラントと骨の間に組織が形成されず、骨とインプラントがしっかり結びつかなければ、再度、大がかりな手術を行っていったん削ったところをさらに深く掘ることになるのです。
また、あごの骨を掘ってインプラントを埋入するため、周辺の神経を損傷する危険性もあります。
本当に選りすぐりのインプラント専門の歯科医に出会おうとすれば、海外で治療を受けるというのもありえます。
北欧諸国はインプラント先進国といわれ、世界各国の歯科医が、腕を磨くために訪れています。
長期間快適に使える歯を手に入れるため、安易に妥協せず、できる限りの情報を手に入れることをがんばってみましょう。
これからインプラント治療を受ける方にとって重要なのは、どこの歯科医院、どんな歯科医に治療してもらうかです。
かなり専門性の高い外科的治療を要するので、成功例ができるだけ多い、なるべく経験豊富な歯科医に治療してもらうように努めてください。
それはもちろんのこと、費用面での疑問に応えてくれる、院内感染防止のための方策を打ち出し、徹底している治療の見通し、歯やあごの現状をわかりやすく説明してくれるといったことも後悔しない歯科医選びの決め手となります。
インプラントという治療法を聞いたことのある方も多いでしょう。
これは、まずアゴの骨に手術用ドリルで穴を開け、そこにフィクスチャーとも呼ばれる人工歯根を埋め込み、義歯を装着するものです。
入れ歯と比べて格段に手間がかかる分、審美性は高く、また食べ物の咀嚼も自然に行うことができます。
インプラントの施術には、歯科医師に加えて、義歯を作る歯科技工士の極めて高い医療スキルが物を言うといわれています。
それだけの技術が惜しげもなくつぎ込まれた高度な治療法ということです。
いわば「贅沢」な治療といえるので、保険は利かず自由診療となります。
インプラント治療の大きな問題は、費用の問題も大きいと思います。
ほとんどのケースは保険適用外で、全面的に自由診療になることが普通であるためインプラントの数や、義歯等素材を選べる部分の選択によっても費用の差はかなりありますし、自由診療のため、歯科医院によっても相当差が開きます。
加えて、治療後のメンテナンスにもお金がかかる点も知っておく必要があります。