…つまりさ、俺は君の何なのかなぁ…?

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「愛してる」そんな陳腐な台詞で、俺を動かせると思っているのか?

そんな五文字程度で感情を理解されると思える方がどうかしてるさ…

もし、本気で「愛している」と理解されたいのなら、総ての数式を解き、証明してみせろ




悲しいかな、俺達は永久に一つにはなれないんだなぁ、コレが…

君があの人を愛しても、永久に交わらないのと一緒だよ

国家・法・思想・性別…それらのせい?

ううん、そうじゃないよ

どんなに相思相愛でも、一つに成り得ないのさ

例えその体に何度自分の血肉を、想いを、打ち付けたとしても…ね?

粘液の接触程度じゃ埋まらないんだよ

仮に…君と遺伝子を融合して出来た存在があったとしても…ね?

交わらない、溶けてしまう事も無い

触れる筈の君に、触れられない

温もりを共有しても、駄目なんだ

境界を越えてしまうかい?

君を愛してるから

でも

解けた姿はもう、俺と君じゃ無くなる

愛も想いも無くなるよ?

融合しない、交わりを渇望するのにね?

あぁ、君と、一つになれたなら…

それはどんなに幸福で

どんなに残酷な事何だろうね?




下らない

交わる必然は必要無い

故に、個体は存在し、融合したモノは他人となるのだ

必要なのは接触と干渉

融合では無い

一つになる意味も無い



愛してるのに、交われない事実

混ざりたくて契を繰り返し、刻み、叫び、喘ぐ

この欲求は何だろうね?

愛?嫉妬?羨望?

それとも

恐れ?絶望?慈しみ?

渇きに名前をつけれたら、何か変わるのに…




無限を縛るのは有限か、否か?

無駄な羅列に任せるのか?

知ったかぶりでごまかせぬ

ならば意味など解らない











この欲望は何なのか?

突き上げ、沸き立ち、狂う様な感情は?


…君ならいっそ、何と呼ぶ…?