お前は俺無しでは存在出来ない

ならば

お前は何を選択する?

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薄暗い空間

燦然とする古書や付箋の付いた資料の山

閉じ篭ってからは時間や周囲、食欲や睡眠欲への関心が減退しているのは判っている

ただ、自分を稼働させる元凶は知識欲求

求める、彷徨う

自分には当たり前の速度で白が音を立てて侵食され、無機質に払われる

カサリと小さな音が鳴る前に既に新しい白を犯し出す



光景はまるでスクリーンを観賞する様に

脳裏を流れ、時に逆流し、主観を交えず再生される


お前は何者で

その事象は何故で

どうしてそのように導き出されるのか?


解を探す

深く、高く

原初の罪に溺れる


翼が翻り、空を斬る

嘴から旋律

戦慄たる事象は禁忌を孕み

未だ未知と謎を揺り動かす


止まらず

休まず

覚醒しつづける細胞達

お前は、仮染めの解を纏い、それが『お前』を象る


あぁ、単調なる歌声よ

奏でればその身許に添う事が赦されるのか?


咆哮たる血肉に染まる同じで違う彼の者は

何故力と力を反撥させる?

静寂の声を聴き遂げる者よ

どうすればその耳を持ち振動に歓喜するのだ?




…答えは赦されるか?


罪深く未だ欲を貪る貪欲な存在は

亡骸すら喰らい

臓を千切り、骨をも砕き飛翔する




暗い闇よりなお暗く

更なる闇に狂い猛る


欲と災厄と罪

希望と夢と愛を


交ぜて


何処を翔ける翼よ


共に行こう

俺が果てるまでー…