Ep:1〜初の任務〜


学園へ編入を果たした颯刃達
その流れのままに4人でチーム登録を進める

颯刃の携帯に学園からメール通達が入り、図書館長室へ向かう
(必然的にチームリーダーとして颯刃が登録された為、颯刃にのみメールが届く)


図書館長室で図書館長と対面、チーム会議室と保管庫、パートナー・ミミイを与えられる
同時に『旧国防軍基地廃墟』への調査ミッションを施行された
(出撃準備資金としてCPもチャージされている)

九龍パーティが任務に向かい、火澄は学園待機と決め、ミッションへ赴く
(出撃準備期間中にスキルの習得や物資の購入を済ます)

進入ゲートを越え、管理棟に入るとミミイが本性を現す
(猫被りルーチンの終了、颯刃はここでミミイに「赤兎」と名付ける)

突如通話受信した颯刃の携帯
それは『エージェントK』と名乗る男からの発信だった

何故か颯刃達の行動を的確に理解してい相手に警戒するも「味方である」と告げる
(赤兎の事も知っており、逆探知も妨害されていた)

エージェントKはこの先の情報を提供すると一方的に通話を切る
(以降、度々非通知通話が掛かる事となる)

不信感を持ちながらも調査を再開する一行だったが、Kが嘘を告げて居ない事を知る

調査を進めるが、ロックされた制御室の前で赤兎が誘導するハッチを開け学園に転送される
(ハッチがポータルリンクスとして稼働しており、前調査が行われた際学園に地点登録されていた)

再出撃となり、多少不満気なパーティに赤兎は「社会勉強だ。経験だ」と弁明する


電子ロックを解除し、制御室へ
ガーディアンと戦い、辛くも勝利を果たし学園へ帰還

図書館長へ報告をし
一段落した所で、斎が学園に編入しチーム入りをする
(この時点で火澄は学食バイトに勤めており
綺咲は二猿パーティへ加入している)


後日、赤兎からのミッション通達で再び図書館長から呼び出された颯刃は軍基地で受信された怪しい電波が再び発せられた『モンキー・アイランド廃墟区画』の調査を施行される

九龍パーティは船に乗りモンキー・アイランドへ上陸する
(モンキー・アイランド海岸付近にポータルリンクスが設置されていない為
島内には幾つか設置されている)

ガーディアンを倒しながら進む一行は硬く閉ざされた防衛システムゲートにより通行止めをくらう
対処に悩む一行に赤兎は「ドカーン! と爆発させようぜ」などと気楽に言ってのけた

学園の出張購買部員から爆薬を得てゲートを破壊、侵入する
中に居た白いローブで身を包んだ男がKからの通話でミサイル起動装置を操作した事を知り、これを止めようとするが、突如起動した防衛機能ガーディアンに阻まれる

ガーディアンを撃破したが、怪しい男に逃げられてしまう

赤兎の協力でミサイル発射は免れ、学園へ帰還する
(この時、Kから『この先、奴等と戦うつもりならば気を付けろ』と警告を受ける)

図書館長は労いの言葉を述べ、ミッションクリアに驚きを見せる
ローブの男について学園での調査を約束され、颯刃達の初めての任務は幕を降ろしたのだった
(ミッション終了後、綺咲が学園に編入し、チーム入りを果たす
二猿パーティは未だに別行動を取る)



Ep:2〜赤い悪魔〜


数日間経ち、学園へも慣れ始める颯刃達に赤兎から新たなミッション通達が届く

図書館長は『さいたま新都心廃墟区画』に巣くう愚連隊の討伐を施行し、九龍パーティが廃墟へ移転する


基地廃墟とは違い、どことなく生活感を思わせる廃墟区画
一行はひとまず目を引くショッピングモール廃墟に潜入した

微かな非常灯で薄暗く埃っぽい内部をガーディアンを倒しながら進む
店舗だった箇所に目欲しい品は殆ど残らず、瓦礫が山積している

再びエージェントKからの通話が掛かる
赤兎は喰って掛かるもKはRDの特徴や廃墟区画の情報を提供すると通話を切る

Kの情報通りの浅黒い肌と赤い布地が特徴的な人間に会うも
彼らは咆哮に似た声を上げて侵入者である颯刃達を襲う

彼らが討伐対象である『RD(レッド・デビルズ)』であった
しかし、理性を感じさせない様相に颯刃達は戸惑う
(また、颯刃は彼らに既視感を覚える)


立ち寄ったスーパーマーケット跡地で戦闘後、埃の被っていない赤いICカードを拾う
赤兎曰く「RDの落とし物だろうが、廃墟では拾った者勝ち」らしい

ショッピングモールに戻るが、1階部分は倒壊しておりこれ以上進めない
途中見付けたエスカレーターを階段に見立て2階へ昇る

赤兎が振動を感知し、警戒を促す
やがて振動は体感出来る程に近付き、叫びを上げながら自動するマネキンが現れる

マネキンを倒した一行はキャンプ地点で休養後、シネコン跡地へ向かう
RDのメンバーを倒し、退けるとこれまでの構成員とは異なり、白髪の男性が現れる

「ハンス」と名乗った男性は敵対する意思は無いと告げ、自身をRDの幹部の1人であると明かす

彼は画質の古くなったフィルムを静かに上映させながら、昔語りを始めた

「元々RDはこの廃墟区画の護衛をする自警団だったが、何時からか仲間達は肌が変色し、日本語を忘れてしまう
最近現れた怪しい男がボスに何かを吹き込み、おかしくなってしまった」

ハンス自身も自分が昔の『自分』では無いであろう事、時々自我が薄れる感覚に襲われる事を話す
(颯刃はハンスの話に再び強い既視感を覚えるが、正体を掴めない)

ハンスと別れ、一度情報を整理する為に学園へと移転する一行
するとそこには、編入をしたばかりの夕華が火澄達と居た

鏡人と漣はそれぞれ単独行動をする旨を伝えると、念願の学生服にはしゃぐ夕華
今までの経緯を簡単に伝えたところ、何やら夕華に心当たりが有るらしく、考え込んでしまう


再び廃墟区画へ戻り、ショッピングモール廃墟と繋がる橋を渡る

Kからの通話、颯刃はRDの様子に対して尋ねるも『廃墟症』である、とだけ告げて電話を切る

地下街へと道が続くが、颯刃が嫌悪感を感じる
(瘴気の気配が強く立ち込めていた為、不調を感じている)

地下街入口に隣接する小部屋に入ると、何やら怪しげな祭壇が飾られていた
購買部員は礼拝所に間借りしていると説明をする

やがて姿を現した信者は、モンキー・アイランドで見た白地に赤い銀杏を描いたローブ纏い颯刃達に勧誘をしてきた


「我々『トーキョー教団』は、神に帰依する方達を何時でも受け入れますよ」


手渡された教団のしおりを受け取ると、ローブ姿の信者は僅かに笑ったような気がした


地下街を進むと、かつて見たゾンビ型ガーディアンが襲いかかる
しかし、今度は迷わずに刃を振るい無事に倒す

連絡通路を更に進むと立ち塞がったのはハンスと同じく白髪のRD幹部、ホルガー
彼は颯刃達を見咎めるや否や問答無用で襲い掛かる

手強い幹部を退けると、この先には何かが有ると感じ、一行は連絡通路を急いだ


薄明かりのランプが灯るゲートが道を閉ざす
赤兎は「RDの奴等が使ってる道のはずだろ?」と電子ロックのゲートを見てぼやく

スーパーマーケットでRDが落としたICカードを読み込ませるとゲートが解錠され、連絡通路へ進む

分かれ道に差し掛かり、一度休息を取ろうと道をそれ、キャンプ地点に辿り着く

体を休める中、一行は疑問視していた謎を口に出す

「廃墟区画なのに非常灯が点いていたり、電力が流れている。
RDの仕業かも知れないけど、今の彼らには余り意味が無さそうじゃないか?」

「……それに……良く目にしている『トーキョー教団』も……気になる所ね……」

「俺も。RDと遭遇してから、何処かで会ったような感じが続いてるんだ」

悩む3人に赤兎は新しくダウンロードしたマップを開く


「ったく。ボンクラ共が頭抱えた所で解決なんてしないだろ?
ウダウダ悩む前にさっさと先に進んだ方が良いじゃねぇか」


道の先に見える2つの建物の内オフィスタワーへと進む
入口を入ると3基のエレベーターが並ぶホールに出る

ボタンを適当に押してみると、予想外な事に扉は開き、電力が稼働している事を確認

ホール奥から来た黒いフードを被る人影に臨戦体制を取るも、相手は敵では無い事を語る

「シーク」と便宜上名乗る少年は一行の目的を知ると『利害の一致』として行動を共にする

1階、2階と探査をし、3階に昇る
傷痕が付いていた扉を開くと隅に潜んでいたRDが半狂乱で襲い掛かるも撃破

ほうほうの体で逃げ去る姿を見送る

「廃墟症のせいで化け物に怯え隠れる羽目になる、彼等はある意味被害者なんだろう」

シークの言葉に颯刃は廃墟症について尋ねる
質問に答えられた時、颯刃はやっと感じていた『既視感』の正体に気付く

「それは、興味深いね」

颯刃の話を聞いたシークは意味深に笑った
更に尋ねようとする颯刃

「それよりアレ、拾っておいた方が良いんじゃ無い?」

シークは床に落ちた青いICカードを指差し、会話を止める

エレベーターで戻った一行は、次の行き先を考える
シークの話によれば、RDは執拗に電波塔を改造しているらしく、そこを調査する事に決める

電波塔地下に辿り着くが、特に情報は無かった

「あ〜ぁ、折角オレ様がわざわざ足を運んでやったのに、無駄足かよ。

お前、嘘教えて無いだろう無いだろうな?」

「僕が何のメリットで君達を騙さなきゃいけないんだよ?
大体、君は歩いてないし。それに学園のミミイならここの違和感ぐらい感じるだろ」

「グッ……!」

シークにやり込められた赤兎は不貞腐れながらも耳を動かす

「電波塔は生きてやがる。どっかに電波を送信してるみたいだな」

「ふ〜ん。
じゃあ、僕は此処で待ってるから、君達行って来なよ」

地下に残るシークに赤兎は文句を溢しまくるが、颯刃達は長過ぎる階段に苦戦する羽目になる

何とか電波塔頂部に辿り着いた颯刃達に赤兎は巨大パラボナアンテナを示す

「あそこから怪しげな電波が、ビュンビュン飛んでるぜ?
何とか自力で止める事だな」

階段で疲れた体をおして、アンテナへ続く梯子を昇るが、途中でガーディアンが襲撃する

「ここじゃ戦えねぇ! 早く足場に登れ!!」

必死の思いで足場に辿り着き、ガーディアンを撃破する
が、安心する間も無くガーディアンが衝突した振動でアンテナが倒壊を始める


「もう……階段は、進みたくない……」

「お帰り、思ったより早かったね。
……色々と騒がしかったけど、何かあったの?」

頂部から駆け降り、ボロボロの颯刃達をシークは涼しい顔で迎えた


電波塔を後にした一行はひとまず前に使ったキャンプ地点で休憩する


再び地下街を進むと薄明かるい空間が見えた
赤兎は学園に帰還出来るポイントである事を告げる

一度学園に戻る一行にシークは「この辺で適当に時間を潰す」と一時的に別れる


学園に帰還すると、待っていたとばかりに興奮気味に夕華が出迎える

話を聞くと夕華はRDの1人と面識が有った様で、ハンスや他の幹部についての情報を知る限り提供してくれた


再び地下通路へ出撃する一行、古ぼけた本を閉じたシークは「待ちくたびれたよ」とぼやきながらもこの先を偵察した情報を伝え、ボロボロの赤いマフラーを差し出す

RDの巣窟、と評された先はまさに辺り一面を赤いマフラーを巻き付けた集団がひしめいていた
シークの提案でRDのフリをして紛れ込む颯刃達
やがて観衆は声援と咆哮を上げ、中心に1人の青年が立ち上がった

「ギド」と呼ばれる青年の演説が続く中、赤兎はKからの着信を颯刃に知らせる
その時、壇上のギドは侵入者として颯刃達を指差し、緊張が走る

「敵の頭を叩け! ミミイ、他の奴等を足止め出来るな!?」

「出来るか? だと……オレ様にやれない筈が無いだろっ!!」

咄嗟のKの機転と赤兎の能力でギドとの戦闘に縺れ込む

「へっ……オレとヤろうってのか!?」

幹部を打ち倒した事で混乱する広場、シークの手引きにより颯刃達はその場から脱出に成功するも、Kとの通信は途切れてしまっていた

何とかRDをかわしながら辿り着いた場所はかつてハンスの見せた映画と同じ場所、巨大なアリーナの入口

厳重に封鎖するゲートは地下連絡通路と同じ機械、しかし赤いICカードを翳してもエラー表示が繰り返される

「僕、それと似たカードを見たと思うんだけど?
主に、君の掌の中で……ね」

シークの言葉に颯刃は拾った青いICカードを取り出し認証させる
ゲートは予想通り開き、一行は先へ進む

アリーナロビーへ侵入すると、赤兎のキャンプお知らせ機能が作動する
シークから静かにしてよ、と言われるも赤兎は自分の意思じゃないとそっぽを向いてしまう

颯刃はそんなやり取りを見て笑いうも、二人から睨まれ苦笑を浮かべ鳴狐の治療を受けながら休息を取る
勇音が周囲を見て来た結果、エスカレーターを昇り二階へと進む事を決める

二階あったのは荒れ果てた何らかの展示室だった
ふとした拍子に年配の女性ホログラムが起動、騒ぐ赤兎をよそに此処がJLミュージアムとして使われていた施設である事を知る

瓦礫の中からJLが書いたと思わしきボロボロの詩集を拾うも、それ以外の収穫は無く、一階へと戻る一行

アリーナの奥へ通じる通路へと進むと、目の前に赤いマフラーを巻いた男が現れる
大剣を背負う男は『ゲルト』と名乗る白髪のRD幹部だった

「俺達のボスを、邪魔させない!」

獣染みた殺気に颯刃達は臨戦体制を取る
重い大剣の振りと素早い足技に翻弄されるもゲルトを倒し、赤兎が感じ取った微弱電波を便りにメインアリーナへと向かう

メインアリーナの扉を目前に相対する二人の男の姿を見付け、手近な瓦礫影に身を隠す颯刃達

対面していたのは刀を手にしたハンスと白いローブを纏う男
それは颯刃達に『トーキョー教団』への入信を勧めた男だった
やがて二人の話し声が響く

「お前達トーキョー教団が来てから、ボスはおかしくなった……お前達が彼を唆してボスも、俺達RDも狂わせたんだ」

「唆す、なんて人聞きの悪い
私達はただ、貴方達のボスに神への信仰を説いたまで……そして彼は自ら望んで神の信徒として生まれ変わっただけですよ」

「黙れ!! お前達が、トーキョー教団さえ現れ無かったら、彼奴は、ボスは……俺達RDはっ、幸せだったんだ!!」

「やれやれ、貴方と言う人は神の御意志を解ってはいない
……だからこそその罪深き肉体が罰せられているのです」

「っ、ゴホッ!ゴホッ!!……だ、まれ……例えこれが神の意志だがなんだろうが……俺は、RDが、ボスが愛したこの場所を守る!!」

「……もう結構、既に貴方以外の方々は我々の言いなりです……反抗的な信徒は不必要、故に、貴方は此処で神の為に果てなさい!!」

ローブの男が袖口から銃をハンスに向け、引き金に指をかける
颯刃は思わず物陰から飛び出すとそれに気を取られた男の体をハンスの払った切っ先が引き裂いた

床に転がる男の前で大量の血を吐き出したハンスが倒れ伏す
そのまま駆け寄った颯刃を見たハンスはボスを止めてくれと懇願し、気絶する

メディックとして医療技術を持つシークにハンスを託すと、颯刃達はメインアリーナの扉を開き足を踏み入れた

薄暗く広いアリーナの中央、微かなスポットライトに照らし出されていた黒光りする巨大な正方形の物体から不思議な音が響いている

颯刃達がそれに近付くと、不思議な音は咆哮に変わり物体は上半身が人型に似たコード触手を蠢かせるモノが敵意を向けて聳え立つ

鳴狐は苦痛の表情を向けて口を開いた

「……そんな……これが……人間だと言うの……!?」

驚愕する颯刃と勇音に赤兎は追い討ちをかける

「コイツ、確かに人間だったみて〜だが、改造で体の95%が機械化してやがる!!
元々の細胞体なんてたった5%しか無いぜ!?」

目の前の異常性に立ち竦む颯刃達にそれは口も無いまま声を上げた

「ガ、ガ……レは、オレガ、レっドデびルズ……ボス……ギギギ、エイエ、ンのいのチ……神のちカラ……邪魔する奴は、殺す!殺す!コろス……!!」

振り上げられた触手を合図に颯刃達は戦闘に突入する

無差別に打ち下ろされる攻撃に苦戦する一行だったが、次第にボスの動きが鈍くなっていく

「ナゼ、だ……チカラガ、電波塔カラ、ググ……チカラ、が、入らナい……」

「そうか、解ったぜ!!
あの電波塔が流してた電波は、コイツを強化させる為のモノだったんだ、今が仕留め時だ!しくじんじゃ無ぇぞ!?」


赤兎の解析により弱体化したボス目掛けて総攻撃が炸裂する
赤い核を破壊すると、断末魔を上げ機械化したボスの体がガラガラと崩壊した

「い、やダ……イヤ……ダ……死ニタクナい……コワイ、こワイ、皆……イや、……ハ……ン…………」

「敵性反応の生体機能の静止を確認……やったな、お前ら!!」

はしゃぐ赤兎を他所に、三人は呆然と立ち尽くして居た

「赤兎……彼は……死んだのか?」

「まぁな。だけど、アイツはもう『人間』じゃ無かった……機械化した部分もガーディアン反応がハッキリ出てたからな……っと、こんな時に電話だぜ」

赤兎が繋げた通話は音信が途絶えていたKからのものだった
彼はボスの撃破に僅かな驚きを見せた後『廃墟症』について語りだす

それは知覚能力の無い存在が廃墟で生活する中でガーディアン化してしまうと言う症状だった
RDの様に高い身体能力と引き換えに知性や理性を失い、最終的にはガーディアンと変わらない性質となって廃墟内でしか存在出来なくなる未知の病

勿論ガーディアン=人間では無く、廃墟で活動を続けた結果何らかの発症要因を受けてしまう状態である、と……

そしてKはこう締め括った

「ともかく、廃墟症とトーキョー教団は何らかの繋がりが有るのだろう。
ありがとう九龍君、また一つ前進したよ」

一方的に切れた通話
そこにシークが姿を現す

「うわぁ、こんな化け物みたいなの倒しちゃったんだ」

ハンスの姿が無い事に焦る颯刃を制し、言葉を続ける

「ハンスって人なら無事……とは言えないけど、一命は取り留めてるよ。
本来なら代金請求したい所だけど、君達には彼を倒して貰ったりしたし……今回だけはそれでチャラで良いや」

ハンスの無事と相変わらずのシークの態度にやっと安堵する颯刃

やがてハンスは学園の管理下で治療に当たる事が決定され、他のRD達もそれぞれ専門医療機関に収用される

シークの目的は廃墟症疾患者の確認と接触だったらしく、事態の収束を前にさっさと荷物を纏めて去ってしまう

「君達のおかげで貴重な体験だったよ。
それじゃあ、さよなら。
また縁が有れば会うかも知れないけど、ね?」


颯刃達も長い戦いを経て学園へと帰還、図書館長からミッションクリア通達を受ける

颯刃は廃墟症に感じていた既視感……それは火澄が過去に見せた状態だった

火澄、綺咲とパーティを組む斎に廃墟症について伝えると

「廃墟症、か……ククッ、成程。興味深いな」

そう告げられ今までの経過観察と推測から、火澄が廃墟症であると話された
引き続き独断で調べると告げる斎に颯刃は専門医療機関を進めるが、一蹴に尽きる

一先ずは火澄を斎に任せる颯刃達の元へ鏡人が合流する
(漣は単身活動を継続している)

鏡人から最近トーキョー教団が目立っている話を聞かされ、颯刃は彼等により一層の疑念を抱く事となるのだった……




ーー本編、Ep:3に続くーー