普通、インプラント治療の全部が自費治療なので、費用を払いきれるかどうか心配になる方も多いのが当然です。
それでも、クレジットカードが使えるところや、デンタルローンなどと銘打って信販会社のローンで支払いができる便利な歯科医院も多くなってきました。
全ての費用を現金一括払いできなくても、インプラント治療に取りかかることはできるケースが増えました。
インプラント治療によって義歯が使えるようになるまで、3ステップあると考えてください。
まず、人工歯根をあごの骨に埋入します。
それからあごの骨や周辺組織と人工歯根がしっかり結びつくのを待ち、それからアタッチメントという連結部分をはめ込み、義歯をつける、というのが大まかなプロセスです。
時間を要するのは、人工歯根の周りに組織ができて骨にしっかり定着するまででこの間、2ヶ月から6ヶ月、じっくり待っていることが大事です。
このため、インプラント治療を始めてから義歯を使えるようになるまで、短めなら3ヶ月ほど、長いと10ヶ月に渡る治療期間を要します。
インプラント治療の終了は義歯が問題なく使えるようになったときですが、その後も定期的なメンテナンスを受けなければなりませんのでその都度、費用がかかります。
普通は、三ヶ月に一回のペースで定期検診を受けるように言われます。
メンテナンスの費用は保険が適用される治療がほとんどを占めるため三千円くらいと考えてください。
特に異常が起こらない限り、年に1万円か2万円の出費は必要です。
「インプラントって差し歯とは何が違うの?」という質問はよく訊かれます。
決定的な違いは、差し歯は自前の歯が残っていなければ使えないことです。
差し歯は、自前の歯根に土台を埋め込み、歯冠部を被せるものです。
歯根を含めて歯が無くなってしまったところには、利用することは不可能です。
一方、インプラントは原理が全く異なります。
これは、金属製の歯根を顎の骨に埋め込んで癒着させ、アバットメントと呼ばれるパーツで土台と人工歯を接続するものです。
自前の歯がなくなってしまい、差し歯が利用できない場合でも、施術が可能なのがインプラントの特長ということになります。
インプラント埋入手術は局所麻酔がほとんどなのでどのくらい痛い手術なのか、気になるでしょう。
インプラント埋入手術では、術中、痛くて我慢できないことはまずありません。
局所麻酔とは言え、しっかり効いたのを確認してから手術の本番に入るためです。
麻酔が切れれば、処置の仕方によって痛みが出てくるケースもありますが、痛み止めの頓服薬を処方されることが多く、激しい痛みが長く続くことはあまりありません。