一般的な規模の歯科医院で、外来診療を受けた普通のインプラント治療の中でも、院内感染の心配はあるものです。
その点を踏まえ、歯科医院選びのときに、その医院の感染症対策についての取り組みを知っておくことがキーポイントの一つです。
院内感染防止は歯科医院でも重要な問題と認識されているため、方策についてウェブサイトの中で説明している歯科医院もどんどん増えているので、真っ先に見ておきたいところです。
インプラントは、人工歯根、アバットメント、上部構造などいくつかのパーツを組み合わせて行います。
全てが同じ構造ではなく、各パーツの構成により何種類かのタイプがあります。
人工歯根とアバットメントが一体型で、一回法の施術に用いられるものが1ピースタイプです。
他に、人工歯根とアバットメントが別パーツ構成になっている、2ピースタイプと呼ばれるものがあります。
この2ピースタイプはさらに、アバットメントを接続するプラットフォームの形によって、二つのタイプ(エクスターナル・コネクション、インターナルタイプ・コネクション)に分かれており、それぞれ特性が異なります。
一般的にはインプラント埋入手術を日帰りで行います。
使われるのは部分麻酔で、入院することはめったにありません。
血液や循環器系に、障害や持病を抱えている場合は入院設備のあるところで、一晩様子を見ながら手術を行うこともあります。
そして、インプラントを埋入する箇所に、十分な厚さの骨がないとすれば、まず骨を形成する手術が必要です。
腸骨などの自家骨を採取し、骨が薄いところに移植するという手術では、入院が必要になることもあるので、注意してください。
このような難しい治療を行う場合、治療計画は、歯科医と十分に話し合って、慎重に決めていきましょう。
技術の進歩した今では、インプラント手術を特に専門とする歯科医もおり、トラブルは減りましたが、それも皆無とはいきません。
人工歯根とその上の義歯の接続が不十分で、食べ物を噛む際に義歯がグラつくなど、問題となる不具合が報告されています。
これは担当歯科医の技量の低さの影響が多分にあります。
技術が高く、インプラント手術に慣れている歯科医院を、ネットの口コミなども利用して選びましょう。
人工歯根を骨に埋め込むことに、抵抗がある方もいるかもしれませんが、金属アレルギーの危険性はほとんどないのです。
人工歯根は外科に使われるボルトやねじと同じ素材が使われています。
チタンの他、セラミック、金といったアレルギーをきわめて起こしにくい素材でできているからです。
インプラント治療は基本的に保険外治療でほぼ全額自費とみるべきです。
経済面でも余計な負担にならないよう、金属アレルギーの患者さんは治療に取りかかる前に、歯科医に相談しておくのがベストだと思います。