どんどん好きになってくなあ。
奏くんのこと。
映画を観て、
お店を見て、
お買い物をして、
ご飯を食べて、
いっぱいお話をして、
そんなありふれたデートをして、
だけど奏くんとわたしは恋人とはちがう。
すきなのはわたしだけ。
だけどきちんと大事にされてる気がする。
かまってくれるし、
甘えさせてくれるし、
お金も出してくれる。
太ってから卑屈になったわたしは
騙されてる、
裏がある、
利用されてる、
と勘繰りたがる。
そんなこと思いたくないのに。
でも街中では通り過ぎるひと、
みんなが奏くんに振り返るの。
そんなひとがわたしに、、、
ありえないよね。
わかってるょ。
もう少し、夢を見させてよ。
夢から覚めても、ホストだからしかたないって諦めるから、諦めきられるように、それまでは心ゆくまで夢を見させてよ?
だけど、奏くんはわたしの中ではもうホストじゃなくて奏くんとゆーひとりの人物になってしまっている。
本当に、諦めることができるのかな。
でも、付き合いたくはないんだ。きっとそのうち飽きて別れることになるから。
だから、そうじゃない。
奏くんにもわたしのことを好いてて欲しいだけなんだ。
わたしが思う何分の一でもいいから、楽しんでもらえていたらうれしいもの。
たとえ、この名状しがたい
間柄であったとしても。
わたしは奏くんがすきです。
愛しさが込み上げてくる。
なんて、柄じゃないよね。