長崎県佐世保市で、県内有数の進学校に通うA子(16)が、高校のクラスメイトの松尾愛和さん(15)を絞殺し、遺体の頭部と左手首を切断した事件で、新たな事実が明らかになった。

今年3月2日、高校進学直前のA子は父親の寝込みを金属バットで襲い、頭部に重傷を負わせているが、その前月、父親はA子を祖母(父親の母)の養子にしていた。父親の代理人を務める弁護士が8月3日、週刊文春の取材に対し事実を認めた。

「財産分与と節税の観点からの措置。父親が娘を切り捨てたわけではない。戸籍上のA子の親は祖母ということになるが、実父が父親である事実は生涯変わりなく、実際に、父親がその後も事実上の父親としてA子と接している」(父親の代理人)

だが、相続税問題に詳しい弁護士はこう指摘する。

「確かにあり得る相続税対策だが、実際には節税に熱心な富裕層でも、そこまで徹底している人は多くはない。
仮に相続財産が10億円以上もあるような資産家の場合でも、1000万円程度の控除が増えたからといって納税総額はさして変わらず、それなら戸籍も普通の親子のままでいたいと考える方が多い」

父親は代理人を通じ、書面で「複数の病院の助言に従いながら夫婦で最大限のことをしてきたが、私の力が及ばず、誠に残念」と述べているが、娘が精神的に不安定になっていたこの時期に、なぜ節税のために戸籍の変更をしたのか。
父親本人の弁明が俟たれる。
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