この5月から週に2度、老人ホームの父を私の働くデイサービスに迎えている
同じ介護職に就いた私をケアマネージャーが引き合わせてくれた事で、私は職場にいながらにして今や車椅子無くしては生活の出来ない父の世話が出来るようになった
父は息子の名前も忘れるほどの認知症だが、とても穏やかに過ごし、私はそれだけで幸せだった
ところが、今回の骨折、手術に向けた道筋の中で、私はどうしても納得のいかないストレスを抱え込む事になったのである
ある日、父の担当ケアマネージャーが私の働く施設を訪れた
私が居ないうちに来たので管理人に聞くと、今回、こちらへのデイサービスを始めてから父の足の痛みが強くなっている、設備の整っていないデイでの介護に問題があるのではないか、という話だったようだ
「如何にも‘お宅へは預けたくありません’光線がビンビン来たわ」
管理人は呆れたように言った
おそらくは老人ホーム側の訴えを鵜呑みに、そのまま伝えに来たのだろう
何の問題もなく、円満に始まった通所介護だと思っていたのに
まさかそんな事があるのだろうか
私はまだ信じられない気持ちでいた