インプラント治療の成果を左右する生活習慣はいくつかありますが、その中でも喫煙の影響は無視できないものがあります。


インプラント治療の完了までには数ヶ月みるべきですが、人工歯根の周りに組織が形成され、自分の歯のように安定することが次のステップに進むための条件です。


周辺組織の回復をすすめ、インプラントを固定させるために、タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素といった物質が例外なく阻害する働きをします。


インプラント治療のために何でもできると思うなら、少なく見積もっても、手術から治療完了まではつらくても禁煙するのが正解です。


歯科医によっては、この患者にはインプラント治療を適用できないとして失敗の可能性が高いため、治療できないといわれることもあるのです。


けれども、その理由が「あごの骨に強度や厚みが足りない」とか、「あごの骨に幅の余裕がない」などのことであれば治療を断念するのは早すぎるかもしれません。


最新の設備を備え、最新の技術を持った歯科医がいれば少し前なら、インプラント治療はできなかったケースでも治療は決して不可能ではありません。


現状での最先端治療が受けられるよう、できる範囲で探すことを勧めます。


インプラント治療によって義歯が使えるようになるまで、3ステップあると考えてください。


まずは人工歯根をあごの骨に埋め込みます。


それからあごの骨や周辺組織と人工歯根がしっかり結びつくのを待ち、三番目として、歯根にアタッチメント(連結部分)をはめ込み、その上から義歯をかぶせて完成という段階を踏みます。


この中では、人工歯根があごの骨に定着するまでに時間がかかり、この間、2ヶ月から6ヶ月、じっくり待っていることが大事です。


このため、インプラント治療を始めてから義歯を使えるようになるまで、おおよそ3ヶ月から10ヶ月かかると押さえてください。


手術が成功し、義歯が使えるようになってインプラント治療が終了しても指示された間隔で歯科医によるメンテナンスを受けなければなりませんからその費用もみておかなければなりません。


特に異常がなければ、三ヶ月に一回くらい歯科医に診てもらうことになります。


メンテナンスの費用は基本が保険適用なので、あまり高額にはならず三千円くらいかかります。


従って、年間1、2万円くらいの維持費を用意しておきましょう。


歯科医にインプラント治療をすすめられるケースとしては、失った歯だけの治療で済ませたいといったケースです。


例えば、ブリッジで義歯を入れようとすると両隣の歯を削って支えを作らなければなりませんが、これが、インプラントの埋入なら周辺の歯には関係なく失った歯だけを再生できます。


他の歯に影響を与えずに、失った歯を再生したいと要望があるケースではインプラント治療を考えた方が良いですね。