「インプラントって差し歯とは何が違うの?」という質問はよく訊かれます。
差し歯は文字通り、歯に差し込むものです。
つまり、天然の歯や歯根を利用して、そこに金属の土台を埋め込みます。
当然、歯が全く残っていない状態では、差し歯は利用しようがないということです。
対して、インプラントは差し歯と異なり、チタンでできた人工の歯根を顎の骨の中に埋め込んで、アバットメントと呼ばれるパーツで土台と人工歯を接続するものです。
歯を丸ごと抜いてしまった場合でも、気にせず行えるのが最大の特長であるといえます。
インプラント治療の問題点をいろいろな情報媒体から調べているでしょうが、その中に、金属を埋め込むので頭部のMRI検査ができないという説があったのではないでしょうか。
でも、気にしなくて良いです。
MRI検査では、磁場に反応して画像が作られます。
金属に反応したところの画像は乱れてしまいます。
インプラントに使われるのはほとんどがチタンなので磁気に反応して画像が得られないという問題がなく、検査には問題ないのです。
最近メジャーになってきたインプラントですが、手術を受けるにあたって、多くの方が心配されるのが、術後の腫れではないでしょうか。
腫れについては、インプラント治療を担当する歯科医師の技術のほか、患者さん自身のコンディションにもよるので、絶対的なことは言えないのが実情であり、結局、治療してみるまで分からないということになります。
歯科で出してもらった痛み止めを飲んで、患部を冷やすなどの処置をとっても腫れがなかなか引かないという時は、直ちに歯科で診てもらってください。
インプラント治療の終了は義歯が問題なく使えるようになったときですが、その後も歯科医の指示に従ってメンテナンスを受けなければならずその都度、費用がかかります。
多くの場合、三ヶ月に一回くらいで歯科医のチェックや衛生士によるブラッシング指導を受けます。
この定期検診に必要なお金は基本が保険適用なので、あまり高額にはならず三千円くらいかかります。
特に異常が起こらない限り、年に1万円か2万円の維持費を見込んでおいてください。
歯科治療の一環として、インプラント治療もある程度のリスクを伴う治療です。
失敗するとどうなるかと言えば、人工歯根や上部体(義歯)の脱落、使用中の破損などのインプラント本体に生じた問題、細菌感染やアレルギーなどの理由で、あごや頬の痛み、腫れが起きるという問題、手術によって、あるいは術後の炎症によってあごのラインが変わってしまうといった外見が損なわれる可能性もあります。
こうした失敗のリスクを最小限にとどめるためにはデータや口コミを集め、実績のある歯科医にかかりましょう。