よくよく思い還せば
此処に身を寄せてから
十も四季を繰り返して来たのですね、
鬱々とよくもまぁ、生きてこれました
此れからも、こうやって愚にもつかぬ事を晒して生きて行くのだと思います
胸焼けを起こさないよう
どうぞ良しなに、
そうか、
彼とは手を結ぶ方法がなくなってしまったのか、
今更ながらに気がついた
いつだって其処に居て
あたしの気が向いた時に会いに行けば良かっただけだった
そうか、
胡座をかいてたんだね、
いつまでも不変だと、
変わらないのだと、
道すら無くなって
あたしは迷子だ
でも、
泣くのは止すよ
存在は電子では無く
記憶は縫い止められているのだから、
いつか、
また、
この広い海の何処かで
久し振り、と手を繋ごう
笑い合おう