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もう10月とか怖い

気づけば10月だよ、時の流れは恐ろしい
専門学校通い始めて1年半たったけど今更のように乙女ゲーム知ってる人と出会えた
何それ、もう全力で語るしかないよね
一日語り続けても足りないよね
今日もお昼に広い教室の真ん中でフィーバーしてたよ
友達には白い目で見られてたけど、正直これは標準装備だ

そういえば最近1年以上ぶりに乙女ゲームを買ってみたけど、乙女ゲームの要はストーリーだということを痛感した
声優さんとかすごい豪華だったし、システムもかなり良好だったからストレス感じなかった
それに、雰囲気はものすごく好み。イラストレーターさんと話がすごくマッチしてて、正直ストーリー以外は完璧だと思う
それだけにすごく残念だった
ストーリーも嫌いじゃないけどすべてが唐突な上にキャラすべての話の流れが一緒っていうのは納得いかない
というわけで、スチルコンプしたら真弘先輩に癒されて来ようと思う
カズキヨネさんへの愛を叫ぶ
ていうか、10月ってカズキヨネさんの誕生月じゃないか
お祝いしなきゃ!去年はぼっちで祝ったが今年はぼっちではない!乙女ゲームの子を巻き込んで愛を叫ぶ
カズキヨネさん、新しくゲームの原画担当してくださらないかなぁ
乙女ゲームじゃなくても全く構わない
むしろ、ヨネさんが描いたキャラで闘いたい、旅をしたい
友情を深めたい、青春したい…青春しよぉぜぇえええええ!!
って感じになりたい


どこかのメーカーが、乙女ゲープレーヤーからの投票ですべてのキャストを決めるっていう企画をしないかな…
イラストレーターから声優さん、OPにEDとかもういろいろ
全部意見を反映させてやるの
どんな費用がかかってしまうことやら



と、友達に話したら「もう自分で作ったら?」って言われた

それは盲点だった
でも、飽き性な私には無理だと思った
でも、私が作るなら、声優さんには是非まお姉とM子さんを使わせてもらいたい
どっちも女の子だけどな
いっそ、ギャルゲー作ろうかな
なんか演技派な女の子が友達に多いし

と、友達に言ったら「一人でやれよ」って言われた
血も涙もないとはこのことか


そんなわけで私は眠る
ニコ動見ながら

とりあえずクラスが知りたかった

「学校は勉強するところって思ってるでしょ?」


いつだったか、もうかをも名前も思い出せない少女に呆れたように言われた。

答えはNOだった。
別にそこまで勉強が好きなわけじゃないし、学校は友達と遊んだりして、人間関係を育む場所だと思っている。ただ私にとってそれがあまり優先されて必要ではなかっただけに過ぎない。友達がいないわけでもないし、人間関係が煩わしいとか人間不信とかそういうわけでもない。積極的に動く気がなかっただけで、会話も行動も何もかも私から発生することはなかった。

だからだろうか、いつしか一人が好きな子、というイメージが先行していた。まあ、確かに嫌いじゃない、なんてことを思いながら生活したらイメージはより強く周囲に根付いた。


暗闇から覚めると無機質な天井が飛び込んできた。少しクリーム色がかかった色は建築物の壁や天井の色としてはお決まりだろう。飾り気のない室内は、割と狭いが一人で生活するのにはちょうどいいくらいだと私は思う。七、八畳くらいの室内の床はフローリングになっていて、足を下ろしてやるとひんやりとした。


寮がある如鶴高は遠方から受験してくる人が多く、私もその一人である。家族のことは好きだが、こうして誰も自分を知らない地まで来たのは他人と疎遠な自分を変えたいと、心のどこかで思っていたからかもしれない。



学校と敷地を同じくしていない寮は、学校まで徒歩5分くらいのところにある。普段からスポーツなんてものをしない運動不足な私にとっては、ないよりマシと思える運動だった。
寮生はほとんど登校してしまったのか、通学路には誰の姿もなかった。真新しいローファーが舗装された道を蹴ってコツリと音を立てる。真新しい制服は少し硬く、真新しいスクールバッグは歪みなく形を保っている。

入学式に新入生が遅刻するわけにはいかない。そう思い、歩を速めた時だった。


「すみません!」


その声に思わず振り返ると自分と同じ制服を着た少女が気まずそうに立っていた。一瞬呆気にとられたが。視線を顔から胸元までおろし、ネクタイの色を確認する。青、ということは彼女も新入生なのだろう。

どうやら道に迷ったらしいその子に学校がこの近くであることを伝え、また学校へと向き直り歩き出した。きっと「一緒に行こう」とか言えれば人付き合いのできる子だと思われるのだろうが、生憎とそんなことは言えない。そもそも朝は一人でマイペースに歩きたい。


校庭では新入生が大きなパネルの前に群がっていた。おそらくクラス分けの張り紙が出されているのだろう。自分も何とか人の間を縫ってパネルに近づこうとする。前に行くことにしすぎたためか、人の動きが不規則すぎたか、誰かとぶつかってしまった。しまった、と思うには遅すぎて、足元に落としていた視線を上げる。そこにいたのは、あからさまに髪を染めていると思われる男子二人だった。


「あ…不注意でした、ぶつかってすみません」

人がひしめき合う中、スクールバッグを腕の中に抱いて軽く頭を下げた。

「ん?…あぁ」

どこか不機嫌そうな声音で応えたのは、ほぼ金色に近い髪色をし、仏頂面な男子だ。仮に彼をAとしよう。Aの様子に呆れ半分といった面持ちでため息をついたのは、ハニーブラウンの髪で、容姿の整った男だった。彼をBとする。BはAの肩に自分の左腕を回し「あのなぁ」と口を開く。


「こういう時はこっとも悪かったくらい言わないと」

「なんでだよ。つーか、腕回してくんな、重い」

「相変わらず冷たいなぁ。世の中は春なんだぞ?少しは暖かい心と言葉を持てって」

「大きなお世話だ、年中春頭野郎」


言葉面は何とも一方通行な感じだが、二人の動きも合わせて見るとじゃれあっているようにしか見えない。Aの表情は変わらず無愛想なままだがなんだかんだ仲良しということか。

「ごめんね」


謝ったし、もういいだろうと判断してパネルにさらに近づこうとすると、唐突に上から声が降ってきた。驚きに顔を上げるとAを引きずるようにしてBが立っていた。

「こいつさ、愛想ってもんを知らねぇから」

「うるせーよ」


Aの首にはBの腕がまだ回っており、それを外そうともがくAの表情はあからさまに嫌そうだ。中々外せないところを見ると、AよりBの方が力はあるらしい。

「いえ、大丈夫なんで」


愛想がないといえば私もないのだから人のことはいえない。緩く首を横に振ってBの言葉に応えた。するとAとBの後ろkら新たに人が現れた。


「ユウヤ、見つけた!」


そう叫ぶように言ってBの空いてる腕に自らの腕を絡めたのはボブヘアーのスタイルのいい女子だった。ネクタイの色が赤色ということは2年生、つまりは先輩だ。どうにもBの名前は"ユウヤ"というらしい。

やってきた女子の顔を見るなり、ユウヤはAの首に回していた腕をあっさりとほどいた。


「あ!おはようサキ先輩」

「登校したら連絡するっていってたのに!」

「ごめんなさい、先輩。新入生はやらないといけないことが多くって」


全く悪びれた様子もなく笑うユウヤにサキと呼ばれた先輩は「はいはい」と呆れた様に肩をすくめる。


「とりあえず、時間ないからキスだけちょうだい」


言い切るが早いか、サキ先輩はユウヤのネクタイを引っ張り、自分に唇とユウヤのそれを重ねた。それが見えていないかのように表情一つ変えずにユウヤはそれを受け入れる。なるほど、恋人なのか。何もこんなところでそんなことしなくても。ざわつく心を胸の奥にしまいこみ、私はそのままパネルの方へ歩き出した。


青空の下、満開の桜が見れるのはまだ先になるようだ。






−−−−−−−−−−−−−−−


もう誰が主人公なのやら


A→なつめ
B→悠夜

サキ先輩は後々出てくるかもしれないしでてこないかもしれない


これからどうしようかな

常にグレーゾーンに

新しい環境に浮かれるようなざわめきは今はもうない。
静寂が体育館を包み込み、私もその中にポツンと居座っていた。


入学式とか卒業式とか式典ってなんでこんなにめんどうなんだろう?
体育館の床が汚れないように敷かれたシートも、新入生が歩くための赤いやつも、舞台上に置かれた花瓶もなにもかもがどうでもいい。

校長の長いが必要性を全く感じない祝いの言葉を聞く気にもなれずあくびをかみ殺す。三つ隣の席には奈緒の姿がある。眠気と戦っているのか、カクンカクンと揺れたと思えば頭を振って姿勢を正す。それを繰り返していた。素直に寝りゃいいもんを。まあ、そういうわけにはいかないのが奈緒なのだが。

それにしたって早く終わらないかな、このくだらない式典。私にとっては入学したっていう事実さえあればいい。恋人にしたってそうだ。付き合っている事実があればそれでいいのだ。
今まで付き合ってきた男は何人もいるが、自分から告白したことは一回もないし、相手を好きになったことはない。正直な話、私の外見だけで告白してくる奴がほとんどだった。それはしょうがない話で、自分で言うのもなんだが、見てくれは相当いいから。
どの人も私のことをちゃんと愛でてくれた。本当の私を見てほしいとか、愛してほしいとか思わない、ただ、淋しいときに埋めてくれる存在が欲しかった。それは今も変わらない。
奈緒のことは確かに好きだし、一緒にいると楽しいし、癒される。それに、男をとっかえひっかえしている私は当然女受けが悪い。中学に入るまでは友達という友達もいなかった。いたのは、私の彼氏を伝手にして男を手に入れようとする私と同じくらい浅ましい女子くらい。けれど、彼女たちの気持ちが分からないわけでもない。
淋しさにも種類があるのだ。奈緒がいれば癒される淋しさと、男がいれば薄れる淋しさと、それらは同じじゃないのだ。
まあ、体裁的に男欲しいやつの気持ちは分かりたくないけど。

男も奈緒も利用しながら生きている私はひどい奴だろうか?
ひどいというやつはきっとたくさんいるだろう。でも誰だって私と似たり寄ったりに生きている。と、思えのは私ばかりか?


「新入生起立」

ようやく校長の話が終ったらしく、教師の声にハッとした。澄まして立ち上がると、威嚇からがたっと音がした。そっちを見れば奈緒が俯きながら立ち上がったのが見えた。寝てたな、あのアホ。

「礼」

その一言に新入生全員がお辞儀をする。
自分の体温ですこし温まったパイプ椅子に座りなおし、息をつく。


入学式は心底どうでもいいが、これからの高校生活は結構楽しみだ。
奈緒もいるし、今回の男は長続きしそうだし。


これからの生活を心に描きながら、目立たないように椅子に体重をかけなおした。

座っているパイプ椅子が小さく軋んだ。





−−−−−−−−−−−

沙織さんはある種悟ってる人、自分という人間をよく理解してる。


まあ、何が書きたかったっていうと、自分でもわからん
きっとわけわからんのが書きたかったんだ。



次は何しようかな

ひらがなの可愛さについて

新入生集合時間10分前、まだ席が空いている。しかも私の隣。

「というわけで、誰だろうね」

「前の席割りを見る限り如月なつめという人ですね」

私の呟きにきちんと答えてくれる雫ちゃん、マジ良い子。沙織にも見習ってほしい。

「如月なつめ…可愛い女の子、こりゃ間違いない!」

「何を持ってして?」

「だってなつめだよ?しかもひらがな!!」

雫ちゃんのだからどうしたって感じの視線はこの際無視する。

「うーん…」

「うん?どしたの、沙織?」

「如月なつめってどっかで聞いたことあるような…」

「嫌な予感…!」





<そして、如月なつめ登場www>



教室の扉から入ってきたのはスラリとした長身にサラサラの茶髪、そしてスカートから伸びる美しい足




ではなかった。



「お・と・こ!!!!!!!
馬鹿!!!裏切られた!!」

「何に?」

「ひらがなに!!」

「じゃあ、中国に引っ越したらどうですか?」

「引っ越さないからね!!?」


夢と希望の隣の席の如月なつめは結構目つきの悪い男の子でした。別に、がっかりとか思ってないし。男だから嫌とかないし。

「ああ、わかった」

「遅い!何もかも遅いよ、私の希望は潰えた!!」

「あんたの希望なんて"電線しにくい!"って銘打っておきながらその日のうちに伝線するタイツ並みにどうでもいいわ」

「例えが長い!」

「で?何だったんですか?」

「あいつ、私の友達の友達だわ」





「あっそ!!!」

「なんでそこで怒るかなぁ」






−−−−−−−−−−−−−−−


ひらがなって可愛いよね、そりゃ女の子って思うわ、馬鹿!

なつめ君、めっちゃ雑に登場。一言もしゃべってないけどねww


ていうか、タイトル適当でごめん

まあ、当分こんなノリで続く







と良いな^^

ほら、桜の季節だし出会うしかないでしょ

春の柔らかい日差しを全身で浴びながら私、一之瀬奈緒は立ち尽くしていた。
まだ五分咲きくらいの桜を尻目に携帯を握りしめ辺りを二、三伺いみる。誰もいないことを確認してから深いため息をついた。
それもこれも全部あの子のせいだ。声を大にして叫ぶ出したい気持ちを抑え、今一度ため息をつく。


朝の目覚めは割といい方だと思う。
寝巻のまま台所え向かうと机の上にはきちんとしたご飯が当然のように準備されている。それをゆったりとしたスピードで食べつくせば洗面台へ流れるように移動して洗顔歯磨きを終える。

さてご飯も食べた、出かける準備は万端。
よし、行くぞ!!気合も十分に拳を握る。なんたって今日は入学式!そう、私の入学式なんだから!

そんな私の気合は数秒後に入った電話によって空回りしてしまうわけ。

無機質な電子音とあまり心地よくないバイブに気づき携帯を開くと画面には"沙織"と表示されていた。同中出身の友達で今朝は共に高校に行く話になっている。だからきっと、こっちに着いたよ、とかそういった感じの電話だと思ったんだ。


「もしもし?」

『もしもし、奈緒』

「どうしたの?」

『ごめん、今日彼氏と学校いくことになったから!』

「………は?」

『まあ、しょうがないよね。私は恋愛に生きる女っていう設定だから』

「え、何その設定って」

『この物語のせtt「シャラップ!!」

「生々しい話をスタートラインの時点で織り交ぜちゃ駄目です」

『まあ、とにかくそういうことだから』

「待て!…あぁ切った!畜生!!」



新生活初日から友達に約束を蹴られました。


そんなこんなで迷子です。なんてたって、私は道を覚えるのが大の苦手だから。
(※なんたって王道)

右と左はわかるが高校どこにあるかは知らない。だって道覚えられないから。
かれこれ10分近く動き回っているが何故か高校生とすれ違いもしない奇跡。

まあ、わからないなら聞きゃいいじゃん?と開き直り精神で私は辺りを見まわした。


すると、今の今まで見る影もなかった学生服の人物を見つけた。
そう意外と私は運がいいのだ。
(王道)

しかも、どう見てもあの制服は私と同じ!!!
はやる気持ちを抑えて私はコンクリートで綺麗に舗装された地面を真新しいローファーで蹴った。


「すみません!」

私に背を向けて歩いていたその人は先輩だろうか、とても落ち着いた様子でこちらを振り返り「何か?」と短く返答をくれた。振り返ると同時に揺れた黒いポニーテールは乱れることなく綺麗にまとめ上げられている。

「あの…ちょっと、お聞きしたいんですけど…」

「どうぞ。」

淡々とした彼女の言葉に少し押されつつも私は意を決した。恥ずかしいとか言ってられない、遅刻するわけにはいかないのだから。

「如鶴高校ってどういったらいいんでしょうか?」

聞いた、聞いてしまった!もう後には引けないぞ、私!引いたところでどうしようもないがな!

こんな質問笑われてしまうと思っていたらポニーテールの先輩は表情を欠片も変えることなく「ああ、」と口を開いた。住宅が並んでいるだけあってコンクリートの塀に囲まれた道の先をまっすぐ指さして先輩は続ける。

「もうすぐそこです。このまま真っ直ぐ行けばわかると思います。」

なんて丁寧な先輩なんだろう。そう感動を覚えつつ逃げ出したい衝動に駆られた。
すぐそことか…どんな自爆…。絶対変だと思われた。

「それじゃあ、私は先に行きますね」

「…あ!あぁ、はい、ありがとうございました!」

恥ずかしさから声が裏返ってしまったが、先輩は気にすることなく一礼して行っていた通り、道を真っ直ぐ歩き始めた。
やっぱり高校生ともなると落ち着き具合が違うよね。私もいつかあんな風になれるのだろうか。


いったら沙織に鼻で笑われるだろうな。

先輩から教えてもらった通り進んでいくと『如鶴高校入学式』という立て看板が堂々と置いてあった。何故、10分も歩いてここにたどり着けない、自分!


外に貼られたクラス分けを確認していると背後から肩を叩かれた。

「奈緒、おはよう」

「これはどうも、友達よりも恋人優先な沙織さん」

振り返れば綺麗な栗色の髪をこれまた綺麗に巻いた沙織が立っていた。この間まで髪の毛真っ黒だったのにいつの間に染めたんだよ…。

「まあまあ、そんなのいつものことじゃんね」

「それをスタンダードにする精神が信じられない!友達大切にしようよ!友達百人できるかな、だ!」

「意味分かんないんだけど」

「私もわからん」

「じゃあ、教室行く?私たち同じクラスだし」

「あ、ほんと?」

「ほんと、ほんと」


教室にはもう結構な人であふれていた。それぞれ新たな環境に期待を隠しきれないようでそわそわしている。私や沙織と同じ中学から来た子も何人かいるらしく見たことのある顔がちらほら見られた。

「それにしてもよく高校までたどり着けたわね。私絶対無理だと思ってたのに」

「そう思うなら迎えに来てよ…」

「命短し、恋せよ乙女!」

「わかったから」

中学の時から沙織はこんな感じで友達と恋人優劣がはっきりついていた。わかりやすくていいけど、たまには傷つくんだよー。

「それで?どうやってここまできたわけ?まさか自力だなんて頭の悪いウソつかないわよね?」

「うるさいな!まだなんもいってないでしょうが!」

「それで?」

「途中で先輩がいたから道を聞、い…」

そこまでいって視界の中で黒い尻尾が踊った。私は教室を見まわすように視線を動かして行った。そして見た。視界の中で踊ったものの正体を。

「奈緒?先輩がなにって?」

「うおおぉぉおおお!沙織あかん!しゃべったらいかん!」

「何キャラ…」

「やばいよぉお」

「何情けない声出してんの?」

「あのね結局人に道聞いたんだけど…」

「ごめ…っ笑っていい?…」

「殴るよ?まあ、それでてっきりその人この学校の先輩だと思ってたんだけど…」

「何よ」

「そこ」

「ん?」

「そこにいる」

私が向こうに見えないように隠しながらポニーテールの少女を指さすと沙織はそれを目で追い、呆れたように肩をすくめた。

「やめて、そんな目で私を見ないで」

「見るよ。何のために学年ごとでネクタイの色が決まってると思ってんだ」

「やめて、言わんで!」

「まあ、いいや。折角だしお礼でもいっといたらいいじゃん」

「これ以上私に恥をかけと?」

「知らんよ。奈緒が気にしてるほど恥ずかしいことじゃないし」

「無理」

「ふーん、じゃあ私が行ってこよっと」

「一番やめて!」

そんな私の静止の言葉で沙織が止まってくれるはずもなく、ささっとポニーテールの少女に話しかけている。なんというアクティブ!

私も別に人見知りというわけではないから割とすぐに人と打ち解けるが沙織は私の比ではない。どんな子でもというと明らかに言い過ぎだが大抵の人とはすぐに仲良くなってしまう。彼女の特技といってもこれは言い過ぎではないだろう。
しばらく少女と話をしていた沙織は不意にこちらを向き、私を手招きした。

「奈緒、こっちきなよ」

「…あなた、朝の…」

私の姿を認めると少女は少し動きを止めて呟くように言う。そうです、入学式の朝っぱらから道に迷ったのはほかでもない私ですが何か?

「さっきはその…すみませんでし…ぃ…ったぁああ」

いたたまれなくて勢いよく頭を下げるとそのまま少女のいる机に頭をぶつけた。

「大丈夫ですか?」

「毎度こりないわね、あんたも」

よくやります、お辞儀と同時に頭をぶつけるの。ええ、これが私の特技ですが何か?

「まあ、あんたの珍行動はさておき」

「置くな、心配しろ…」

「雫、このあほっぽいのは一之瀬奈緒。私の友達」

「あほっぽいって失礼だな、おい」

「んで、あんたが朝っぱらから迷惑をかけたこの子は藤堂雫」

「返す言葉もない」

がっくりとうなだれながら少女を見ると、やはり表情一つ変えずに「よろしく」と口にしてくれた。

「よ、よろしくね!」

あわてて私も返す。それにしても同級生にしては本当に落ち着いてるなぁ。

そんな風に藤堂さんのことを見ていると饒舌なさおりの口がまた開いた。

「奈緒ってば雫のこと先輩だと思ったらしいよ」

「なぁああああんで言うかな!それを」

「というか、わざわざ私に道を聞かなくても私の後をついてくれば良かったんじゃないかと思いますけど…」








あぁ、そっか、なるほどね。



私はそれだけ口にするのがやっとで、隣の沙織は大爆笑の真っ最中。

私の勇気とか覚悟とか色々返してほしい。






−−−−−−−−−−−−−−−

やる気ないな、とか自分が一番わかってるし。

奈緒のキャラの不安定さが半端ない。


てかさっそく高校の名前出ちゃったww
『如鶴』と書いて"じょかく"と読みます。

ちなみにタイの色は一年青、二年赤、三年緑

続く話になるのか飛びまくるのかは定かでない。
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