どうして?カナが
「うわぁぁぁ!お父さんの嘘つきー!」
カナは聖天馬武者の格好で泣き出した。
「剣聖になってないじゃない。」
カナは駆け出していた。近くの曲がり角で「痛い。」と妻の声が聞こえた。
「あらカナチェンジしたのですか?似合っていますよ。」
「違うよ!カナは‥‥カナは‥」
カムイをすり抜けて走り出した。
「カナ違うんだ!お父さんの子供なら剣関係になるんだ。待ってくれ!」
愛娘に待ってくれと叫ぶカナは振り向かなかった。リョウマの叫びが虚しく星界の城に響いた。
それからというもの
「カナ。お父さんと稽古しないか」
「お父さん。ごめん。シノノメお兄ちゃんと稽古する約束してるんだ。」
「おーい。カナ。」
「今行くよ。バイバイお父さん。」
カナはシノノメの元へ走り出した。
「カナ。桃をたくさん取れたんだよかったらお父さんと‥」
「ふぁぁぁお父さん桃はもらうからおんぶして。」
「あぁ。」
おんぶして三分で娘は寝息をたてた。
「カナ。一緒にご飯食べないか」
「いらない。先に食べちゃった。お兄ちゃんと遊ぶに行ってくるよ。」
何故なんだ。カナ。お父さんを避けてシノノメとばっかり過ごして。自分の息子に苛立ちを覚えた。
「兄さん!大変です!」
「カムイどうした?」
「見えない敵がとにかく一緒にきてください!」
カムイはリョウマを立ち上がらせた。
区切り。
リョウマとカナが出ます。
「ふ〜ん🎶ふ〜ん🎶」
「フフ。カナ上機嫌だな。」
「あっ。お父さん何でだか分かる?」
「カナがたくさん活躍してくれるおかげで負傷者が一人も出ないでいるからな。」
「うんそうゆうこと。」
魔女の浮遊で一回くるりと回る娘。
「たくさん魔法が連続して出せばいいだけどなー。」
カナ手の平から卯を出す。その卯は手のひらサイズだ。
「たくさん魔法が当たればその間にシノノメとカンナを安全なところへワープをすることができるもん。」
「カナそれならお父さんと同じ剣聖にならないか?」
「剣聖に。」
「あぁカナは経験たくさん積んである。素早く動けてかつ攻撃しやすくなる剣聖になるのはどうだ。」
カナの眼が輝いた。父に剣聖を薦められることは父に一歩近づいている。
「お父さんと同じ剣聖になりたい。」
「ではお父さんと道具屋に行って武器屋を見てみよ。」
そこまではよかった。剣聖になって経験を積んで「流星」を身につけでもっと活躍の幅を広げるはずだった。
区切り。
続き。
「カナがリョウマ様のもう1つの素質を継いでいたのはわかった。ではあとの二人はどうなんだ。」
「シノノメ様とカンナ様はリョウマ様と同じ剣関係のクラスチェンジは出来る。」
「ならもう一度カナさまにリョウマ様のクラスに。」
「やめておけカナさまはリョウマ様の別素質をクラスチェンジしてからプルフを見るだけ嫌がる。」
代わりにカナは父親のリョウマ様よりも兄のシノノメと遊ぶ時間を増やしている。
ピー。笛の音が聞こえた。
「リョウマ様が呼んでいる。オロチまたな。」
下が爽やかかんみつのムースあじ。
上はイチゴと甘酸っぱいその上に雪のように白いチョコと生クリームのトッピング。
暑いさに疲れた身体に優しい甘酸っぱいムースの味はやみつきです。
「サイゾウが妾に占いを頼むのは久方ぶりじゃ。」
「どうだ。何かわかったか」
「占ってほしい内容が「リョウマ様がカナに剣聖にさせようとしたら何故聖天馬武者になってしまったのか」調べてほしいと聞いたときは驚いたぞ」
「リョウマ様の子供なら剣関係のクラスチェンジをするはずだ。」
「フムそのことで占ってみたらプルフが故障しておらる。」
「じゃなんだ。」
「聞きたければほれ追加料」
オロチが手の平を出した。チッと舌打ちしながらサイゾウはオロチの手の平に薬草を差し出した。
「リョウマ様は剣以外に馬術が得意じゃろう。」
「あぁ。リョウマ様は天馬以外にも暗夜王国の馬にも乗りこなしている。」
元も天馬では愛刀が持ってない。リョウマはサポートよりも特攻の部類だ。
「カナ様は父から天馬と金しにも乗りこなす素養を引き継いでおる。プルフがそれに反応してなっただけじゃ。」
続く。